「天真爛漫(てんしんらんまん)」は「自然で飾ることがなく、無邪気で生まれたままのような様子」を意味します。
出典は「輟耕録(てっこうろく、南村輟耕録ともいいます)」。
中国の元から明の時代に生きた陶宗儀の随筆集。制度・文物から戯曲や小説や芸術など内容が多端わたる書物です。
この書物に狷潔という人が自分の絵を批評したエピソードで以下のような一節があります。
「嘗て自ら一幅(いっぷく)を写すに長さ丈余、高さ五寸許(ばか)りなるべし。天真爛漫、物表に起出す。」
(自分で絵を描いた。長さ一丈ばかり、高さ五寸ぐらいで、天真爛漫、物の形を出している)
この一節の「天真爛漫」が元になっています。
「天真」が純粋であること、またはそういう心であることを意味し、「爛漫」が自然のままであることを意味します。