摩周湖について
北海道弟子屈町にある湖のことです。
摩周湖が有名なのは、非常に高い水の透明度を誇っていることかと思います。
透明度が高いことから水面が綺麗な深い青色をしており摩周ブルーなどと言われます。また周囲を山で囲われており、雰囲気がとても神秘的です。
でも実は湖ではない
摩周湖は河川の流入がない事で河川法の上では「湖」とは認定されていません。
河川法では河川の流入がある水たまりを湖としているからです。
そのため摩周湖は国土交通省が管轄する湖ではないという事になります。(実際には非常に細い水の流れがいくつか流入していることが確認されていますが、河川といえるほどの幅ではないようです)
つまり摩周湖は「くぼみに溜まった大規模な水溜り」なのです。しかしこれでは貴重な自然が無管理のままになりかねません。
過去に宮内庁の管轄で管理されていたこともあったようですが、現在では無記名のまま国が管理しています。
また非常に特殊な環境のために、一般人やマスコミのみならず、研究者にも立ち入りが厳しく制限されています。
高い透明度
摩周湖は、かつては世界最高の透明度を誇っていたこともあります。
透明度は水中に指標を投下して沈降させどこくらいの深さまで指標が読み取れるかで測定しますが、摩周湖の透明度は1930年には41.6mと、バイカル湖の40.5mを凌ぐ程でした。
現在では17m程度になっているそうで、随分と透明度が低くなってしまいましたがそれでも、水が綺麗なことには変わりないようです。
透明度の理由はいろいろあるそうですが、一つには河川などの流入が無く、生活排水の汚染を受けない事、基本的には湧き水や雨水が水源であること、遊覧船の運行や許可無く湖面近くに人が入ることは出来ない為、観光汚染の心配がない事、などです。
また摩周湖は高所の切り立った崖(樹木は水際まで生えている)に囲まれており、土砂の流入もありません。
ちなみに「霧の摩周湖」について
布施明が歌ってヒットした霧の摩周湖。この歌のおかげで摩周湖には霧のイメージが付きました。
しかし実際には霧の摩周湖と言うほどではなく、霧で湖が見れないことはあまり多くないようです。
季節にもよりますが、10回行ったら2回程度が霧という確率なのではないかと言われます。
摩周湖は標高が比較的高いところにあるので、山を空気が這うことでできる霧がでるのは確かです。
霧が出たら、摩周湖に至る山道(ちゃんと舗装されていますが)は霧で前が見えないほどになりますので、行く前に霧であることが分かると思います。