「鉄心石腸(てっしんせきちょう)」は「鉄や石のように固い意志で容易には動かせないこと。強く堅い精神」を意味します。
出典は中国北宋代の政治家であり詩人だった蘇軾(そしょく)のが友人の李公択に送った手紙(李公択に与ふる書)からです。(蘇軾は別名、蘇東坡(そとうば)とも呼ばれ、唐宋八大家の一人です)
蘇軾は左遷されてしまったときに李公択が慰めたときの返信の手紙に
「私は鉄のように硬くや石のような固い心で、物事に当たっているのです。だから、慰めてくれるのはありがたいけど気落ちしなくて大丈夫ですよ。私は左遷されても人の行うべき道理も忠義も心得ています。もし皇帝や人民のために何かする機会がきたら、捨て身でやろうと思っています。」
といったような内容があります(蘇軾は鉄心石という語句をこの手紙以外でも使っています)。
決意を表す言葉となり「鉄や石のように固い意志で容易には動かせないこと。強く堅い精神」という意味になりました。
ちなみに蘇軾が左遷されたときに豚肉料理について詩を書いたのですが、その詩から「東坡肉」(トンポーロー)の名前がつけられました。
一説では自分で料理し、自分で名づけたとも言われています。