ロシアの宇宙ロケット、ソユーズの打ち上げの様子です。
ソユーズではロケットの一段目として、メインロケットの周りに4機のブースターロケットが搭載されています。高度50km付近まではこのブースターロケットで加速をしていきます。
ブースターロケットは役目を終えると切り離されますが、意外にもこの切り離しは危険が存在しています。
というのも、ブースターロケットも残留推力があるので、下手に切り離すとメインロケットにぶつかったりして破損したり、最悪の場合墜落したりしてしまいます。
そのためなるべく安全に切り離さないといけません。
動画をよく見てみると、まるで同期しているかのように、各ブースターロケットが同じように動いて脱落していきます。
切り離し直後から、宙返りのような回転が加わり、さらにメインロケットから遠ざかるようになっていますね。
この機構は、旧ソ連のトップ宇宙エンジニアのセルゲイ・コロリョフにちなんで「コロリョフクロス」と呼ばれているそうです。ロシア語ではкрест Королева(クレースト・カラリョーヴァ コロリョフの十字という意味)と呼ぶそうです。
こちらはメインロケットに搭載されたカメラからの映像。
確かに、等間隔を保ちながらくるくると脱落していくロケットは「クロス(十字)」に見えますね。