じゃがいもを育てる時…
幼稚園や小学校のころ野外実習として、ジャガイモを育てた経験があるかと思います。
春ころに植えて、秋口には収穫できます。みなさんもとれたジャガイモでカレーやふかし芋などを楽しんだのではないでしょうか?
でもこのときジャガイモは種から育てなかったはずです。
植えたのは半分に切ったようなジャガイモではなかったでしょうか?
この切ったジャガイモを「種芋」と呼んでいたのではないかと思います。
ふつう植物を育てる時は種から育てるイメージがありましたが、芋は芋を植えることでできるという衝撃が少年だったころの筆者にはありました。
しかしなぜ種芋から育てるのでしょうか?じゃがいもには種がないのでしょうか?
ジャガイモの種から育てると…
私達がじゃがいもとして食べているのは根の部分になります。根を食べるのが主なのであまり見たことがないと思いますが、ジャガイモも花を咲かせ実がなります。ジャガイモの実はトマトっぽい感じの実です。この実にはちゃんと種が入っています。
この種を撒けばちゃんと芋ができます…
が、しかし種からジャガイモを育てると、すごく小さいビー玉くらいのジャガイモしかできません。このちいさいジャガイモから翌年また少し大きめのジャガイモがとれますが、我々がイメージするようなジャガイモに育つまでには2〜3年またなくてはなりません。
つまり種から育てると食べられるくらいに大きいジャガイモを育てるのがとても時間が掛かるのです。
種芋からそだてると早い
一方、種芋から育てると速くて4ヶ月位で食べられる大きさのジャガイモを収穫することが可能です。しかももとの種芋の数倍の数のじゃがいもが収穫できます。
これはじゃがいもが、根の複製をつくることで繁殖していく性質を持っているためです。種で増えるより、自分自身を増殖する生存戦略なのです。
ですから種から育てるよりも、種芋から育てるほうが効率的にジャガイモを収穫できるのです。
種芋には種芋用のジャガイモをつかう
ちなみに私達が買って食べているジャガイモは食べるように育てられた品種で、種芋用ではありません。
食用ジャガイモを種芋としても、ジャガイモはできますが、種芋自体が病気に弱いらしく変なジャガイモが成ってしまったりして収穫量が減ってしますようです。
ですので、種芋には病気に強い種芋用ジャガイモを使うのが一般的とのことです。
ただ家庭菜園などで楽しむ場合は食用ジャガイモを種芋にしても、収穫量が減ったりするだけなので問題はありません。
まとめ
じゃがいもを栽培する時に種芋を使う理由は効率の為だったんですね。
さつまいもや里芋でも種芋をつかって栽培するのが一般的なようです。
しかし、芋類の種は日陰な存在ですこしかわいそうな気もしますね。