台風は、北西太平洋や南シナ海(赤道以北、東経180度以西100度以東)に存在する熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が17.2m/s以上のものを指します。
台風はある範囲に入っていると台風と呼ばれる
経度は北極から南極に向かっての縦線で、東経180度はロンドンのグリニッジ天文台を通るグリニッジ子午線の真裏に位置することになります。
東経180度線はほとんどが太平洋を通っていますので、どのあたりかを想像するのが難しいかもしれません。
しかし国際日付変更線の基準ともなっていますので、ロシアの東端とアメリカのアラスカの西端の間のベーリング海峡より西側が大雑把ですが、東経180度の範囲とイメージするとわかりやすいかもしれません。
東経100度はすこしわかりやすく、中国のちょうど真ん中あたりを通っています。三国志や四川料理で有名な成都が大体東経104度ですので、東経100度それよりもうすこし東ということになります。
赤道はイメージしやすいですよね。地球の真ん中の横線のことです。
これらの範囲をGoogleMapで表してみました。
東経100度から東経180度までは大体6300km、北極から赤道までは大体10000kmですので、台風の範囲はかなり広いですよね。
気象庁では東経100度以西から東経180度以東、赤道から北緯60度までを観測担当としているとのことです。
台風は南の地域の気象現象というイメージもありますが、北緯40度を越す北海道まで台風が勢力をたもって進行することもありますので、それなりに高い緯度での観測も必要なようです。
範囲を外れると
ではこの台風の範囲を外れると台風はどうなってしまうのでしょうか?
東経180度より東、つまりアメリカ側にできた台風はハリケーンと呼ばれます。
ハリケーンは西経180度以西(西経180度は東経180度と同じ意味)やメキシコ湾、北大西洋、カリブ海で発生する熱帯低気圧のうち、中心付近の最大風速が32.7m/s以上のものを指します。
すごく大雑把ですが、ハリケーンの範囲はアメリカの領土と重なるので、アメリカの台風と言えばハリケーンとイメージしても良いかもしれません。
台風と比べてハリケーンは最大風速が倍程度なので、ハリケーンと認定された時点で勢力の強い熱帯低気圧だということがわかります。
台風やハリケーン以外にサイクロンという呼び名がありますが、これは低気圧一般を指す場合もあり、台風様の気象現象であるとは必ずしも言えないようです。
もし台風様の気象現象として呼ぶ場合はインド洋・南太平洋上で発生した熱帯低気圧のうち中心付近の最大風速が17.2m/s以上のものを指します。
まとめ
台風が台風と呼ばれる地理的な条件は以下のような感じになります。
- 台風 赤道以北、東経180度以西100度以東の範囲
- ハリケーン 赤道以北、西経180度以東から東部大西洋の範囲
- サイクロン インド洋や南太平洋など