おっとさん、おっかさん…「哀哀父母」

  • 2016/09/03 12:09:22

「哀哀父母(あいあいふぼ)」は「苦労して自分を育ててくれた親を慕う情」を意味します。

出典は「詩経」。中国の周代に成立したとされる中国最古の詩篇です。(一説には編者は孔子とされていますが定かではありません。現在伝わる詩経は漢代の学者、毛亨・毛萇らのテキストです)

この書物の小雅という分類に「蓼莪」という詩があります。
(この書物では朝廷の公事や宴席などで演奏された音楽の歌詞を「小雅・大雅」として分類しています。)

この詩の一節に

「蓼蓼たる莪と思えば、莪にあらず蒿となる。哀哀たり我が父母、我を生み劬勞す」

(柔らかくて味の良い莪(わかな)を作ったはずなのに、いつの間にか、葉の堅いよもぎとなって、とても食べられるものではなくなった。父母は我を愛育して、良き人となるように苦労した。)

自分の事を野菜に例え、両親が手塩にかけて育ててくれたのに、恩に報いることが出来なかったという感情を表した詩です。

この「哀哀たり我が父母」が「哀哀父母」になり「苦労して自分を差おだててくれた親を慕う情」を意味するようになりました。